肩が上がらない、夜間に痛むといった症状は、五十肩だけでなく腱板損傷が隠れていることもあります。金沢市横川の辻整形外科クリニックでは、肩関節の状態を超音波機器等を用いて丁寧に診察いたします。
どんな病気ですか?
40代から60代に多く、関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などに炎症が起き、それが原因で関節が硬く固まってしまう状態です。はっきりとした原因がないことも多く、症状が長引く(数か月〜1年以上)のが特徴です。
こんな症状はありませんか?
・肩が痛くて腕が上がらない、後ろに手が回らない(結帯・結髪動作の困難)
・夜に肩が痛くて眠れない、寝返りを打つたびに目が覚める(夜間痛)
・痛みが落ち着いた後も、肩の動きが悪いまま残っている
痛みが強い時期(炎症期)は、無理に動かさず、消炎鎮痛薬の内服や肩峰下注射を組み合わせて、まずは「夜ぐっすり眠れる状態」を確保します。痛みが和らいでくる拘縮期からは、リハビリテーションでの運動療法が主役となります。当院では一人ひとりの段階に合わせたリハビリを提案し、スムーズな肩の動きを取り戻すお手伝いをします。
何もしていないのに肩がどこに動かしても痛くなった、という訴えが多いです。「五十肩」という名称ですが、実際には年齢層は幅広く見られます。超音波検査で腱板周囲の血流増加を確認することで診断します。
炎症が治まるまでおおむね1か月以内のことが多いです。その後リハビリをしないと肩が固まったままになるため、痛みが引いてからのリハビリが重要です。
痛みが強い間は安静にしてください。痛みが引いてきたら、積極的に肩を動かすことが回復を早めます。
どんな病気ですか?
肩を動かす筋肉(腱板)の中にリン酸カルシウム(石灰)がたまり、急激な炎症を引き起こします。
こんな症状はありませんか?
・昨日まで何ともなかったのに、突然肩に夜も眠れないほどの激痛が走った
・痛みのあまり、腕を少しも動かすことができない
CTやX線で石灰の位置や大きさを確認します。急性期の激痛には、炎症を強力に抑える注射や内服薬が大きな効果を発揮します。適切に処置すれば数日で大きく痛みが改善することが多いため、我慢せず早めの受診をお勧めします。
五十肩よりもさらに急に痛みが始まることが多いです。石灰そのものにアプローチしなくても、ステロイド注射のみで治まることが多いです。
1〜2回の注射・お薬・リハビリで2〜4週間程度で治まることが多いです。
抗炎症薬やステロイド注射はよく効きます。我慢せずしっかり通院することが早期回復の鍵です。
どんな病気ですか?
肩を動かすための筋肉(腱板)が傷ついたり断裂したりした状態です。50〜70代に多く、加齢による腱板の変性が主な背景にあります。完全断裂でも保存治療で機能が回復することがあります。
こんな症状はありませんか?
・腕を横に上げるときに痛みがある(特に60〜120度の間)
・夜間に肩が痛んで眠れない(夜間痛)
・腕の力が弱くなり、重いものが持てない
お薬と肩峰下注射による疼痛コントロールとリハビリを組み合わせ、多くの方が日常生活に支障のないレベルまで回復できます。保存治療で改善しない場合は手術を検討します。
若い方では肩を直接ぶつけたなどのエピソードがないか確認します。80代になると約20%の方に変性断裂が見られるとされます。外傷歴などとともに総合的に判断します。
まず1〜3か月程度リハビリを行い、痛みの経過を見ます。三角筋という大きな肩の筋肉があるため、代償的に腕を上げる動作は可能になることが多いです。痛みがどうしても取れない場合は、関節鏡での修復術を検討することもあります。
受傷直後から1か月程度は無理をせず安静に。痛みが引いてきたら、少しずつ肩を動かす範囲を広げていきましょう。
よくあるご質問
痛みは落ち着くことがありますが、放置すると関節が固まって「腕が上がらない」後遺症が残ることがあります。初期に注射で炎症を抑え、リハビリで動かすことが重要です。
痛い方の肩を上にするか、仰向けの場合は肩の下にクッションを置いて支えると楽になります。夜間痛は炎症が強いサインですので、一度受診をお勧めします。
完全に切れていても、周囲の筋肉をリハビリで鍛えることで、日常生活に支障がないレベルまで回復するケースは多いです。まずは保存療法から検討しましょう。
この記事の監修:辻 大祐
辻整形外科クリニック院長(石川県金沢市)
日本整形外科学会 専門医
日本骨粗鬆症学会 認定医
日本リハビリテーション医学会 認定臨床医