金沢市横川・野々市市近郊の皆様へ。辻整形外科クリニックでは、最新のCTを用いた骨密度測定(QCT法)により、骨粗鬆症の正確な診断・治療・予防を行っています。
骨粗鬆症は骨の強度が低下し、骨折しやすくなる疾患です。
痛みなどの自覚症状がほとんどないまま骨がもろくなっていくため、「自分はまだ大丈夫」と感じていても、ある日転んだ拍子に骨折して初めて気づく、というケースが少なくありません。
こんな症状・状況はありませんか?
●背中や腰が急に痛くなった
●2cm以上身長が縮んできた・背中が丸くなってきた
●転倒していないのに骨折したことがある
●骨粗鬆症と言われたことがあるが治療していない
●ステロイド薬(プレドニゾロンなど)を長期間服用している
●親(特に母親)が背骨や大腿骨を骨折したことがある
当院では、一般的なDXA法ではなく、CT装置を用いた「QCT法(定量的コンピューター断層撮影法)」による骨密度測定を行っています。
高齢者の背骨の画像には、大動脈の石灰化や、骨の変形(扁平椎など)がしばしば見られます。DXA法ではこれらが「骨の厚み」として合算され、実際よりも数値が高く出てしまう欠点があります。当院のQCT法は、骨の内部を3次元で解析するため、石灰化や変形の影響を受けず、真の骨密度を正確に測定することが可能です。
【最新研究より】
腰椎の骨粗鬆症診断では、椎間関節の変性(FJOA)がある患者さんにおいて、DXA法が骨密度を実際より高く評価してしまうことが報告されています。CT(QCT法)による測定はこの影響を受けにくく、骨粗鬆症の検出率でも有意に優れていることが示されました(58% vs 34%)。当院がQCT法を採用している理由の一つです。
出典:Osteoporosis International, 2025年7月27日号(単施設後ろ向き横断研究、n=219)
QCT値で80 mg/cm³未満が、DXA法でのYAM値(若年成人平均値:20〜44歳の平均を100%とした数値)70%未満(骨粗鬆症の基準)に相当します。また、QCT値が60台後半になると、YAM値60%未満という非常に骨折リスクが高い状態に相当します。当院ではこれらの数値に基づき、一人ひとりに最適な治療を選択します。
骨粗鬆症の治療のゴールは「骨折を未然に防ぎ、自立した生活を守ること」です。当院では精密なQCT検査の結果に基づき、以下の薬剤を適切に使い分けます。
骨を壊す細胞の働きを抑える、骨粗鬆症治療の柱となるお薬です。飲み薬(毎日・週1回・月1回)や、飲み忘れの心配がない点滴や注射などなど、ライフスタイルに合わせて選択できます。3年間継続で腰椎骨密度が約6%上昇し、骨折リスクが約半分に低下します。
すでに骨折を起こしている方や、骨密度が著しく低下している「重症骨粗鬆症」の方には、骨を作る力を強力に高める「PTH製剤(テリパラチド:商品名テリボンなど)」による治療を行っています。
これまでの「骨を維持する」治療から、一歩進んで「積極的に骨を増やす」治療を行うことで、ドミノ骨折(次々に起こる骨折)の連鎖を食い止めます。2年間で骨密度が9〜12%上昇するとの報告があります。
ビスホスホネート製剤より高い治療効果が期待できる注射製剤です。ただし中断すると骨密度が急激に低下するため、次の治療薬への切り替えが必須です。
女性ホルモン類似作用をもち、特に若年女性の骨質改善に有用です。骨密度上昇はあまり期待できませんが、ビスホスホネート製剤で問題となる顎骨壊死や非定型骨折といった合併症がないため、長期間でも安心して使えます。
他の治療薬と組み合わせて使用します。エルデカルシドール(活性型ビタミンD)は転倒抑制効果も報告されています。
骨粗鬆症の薬は、効果を実感しにくいため中断してしまう方が少なくありません。しかし、長く続けることで初めて「骨折予防」という最大の結果が得られます。当院ではQCT法で定期的に数値の変化を視覚化し、治療のモチベーションを維持できるようサポートします。
骨量低下・骨粗鬆症の方では1日700〜800mgのカルシウム摂取が推奨されています。牛乳・乳製品・小魚・豆腐・小松菜などが豊富な食品です。当院では、直接食事指導も可能です。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける重要な栄養素です。サケ・いわし・きくらげ・干し椎茸などに多く含まれています。また、1日15分以上の日光浴で皮膚からもビタミンDが生成されます。
●ウォーキング30分/日:骨密度約1.7%上昇
●バランス訓練(1分×3セット/日):転倒予防
●スクワット・かかと上げなどの筋力訓練:下肢筋力の維持
お薬の力を最大限に引き出すためには、材料となるカルシウム・ビタミンDの摂取と、骨に刺激を与える運動が不可欠です。リハビリスタッフと連携し、転倒しない体づくりをトータルで指導します。
骨粗鬆症による骨折を一度起こした方は、次の骨折リスクが著しく高まります。当院では看護師・理学療法士と連携し、薬物療法の継続・転倒予防・栄養指導を組み合わせた継続的な骨折予防に取り組んでいます。
┃大腿骨近位部骨折後1年以内の死亡率は約20%。骨折後の治療継続が命を守ります。
辻整形外科クリニックでは、骨粗鬆症の診断・治療から二次骨折予防まで一貫して対応しています。
●QCT法(CTによる3次元骨密度測定)による精密診断
●採血による骨代謝マーカーの評価
●患者さんの状態に合わせた薬物療法の選択・継続管理(テリボン・ビスホスホネート剤など)
●栄養指導(カルシウム・ビタミンD摂取)・食事指導
●多職種による継続的な骨折予防サポート(看護師・理学療法士と連携)
●手術が必要な骨折は適切な医療機関へ速やかに紹介、術後は当院で継続管理
「最近背が縮んだ」「転んで背中が痛い」「骨粗鬆症と言われたが治療していない」などのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
参考:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版、二次性骨折予防実践マニュアル
Q. CT骨密度検査の費用はどのくらいかかりますか?
3割負担の方で約4,500円が目安となります(初診料・再診料は別途かかります)。
Q. 検査にかかる時間はどのくらいですか?
CT撮影自体は約10分程度です。着替えの必要もなく、短時間で終わります。
Q. 骨粗鬆症の薬はいつまで飲み続けるのですか?
一般的なビスホスホネート製剤で3〜5年は飲みましょう、といわれています。PTH製剤(テリボン)は生涯の間で2年間使うことができます。基本的には中断すると骨密度が低下し、骨折するリスクが高まるので、継続が望ましいとお考えください。
骨粗鬆症が進行すると…
骨粗鬆症によってもろくなった背骨は、くしゃみや前かがみなどの日常動作だけで骨折することがあります(脆弱性椎体骨折・圧迫骨折)。「急に腰が痛くなった」「身長が縮んだ」などの症状がある方は、あわせてご覧ください。
▶ 脆弱性椎体骨折(圧迫骨折・いつのまにか骨折)の診断と治療(リンク)
この記事の監修:辻 大祐
辻整形外科クリニック院長(石川県金沢市)
日本整形外科学会 専門医
日本骨粗鬆症学会 認定医
日本リハビリテーション医学会 認定臨床医